簿記の専門的な用語や概念、考え方などを初心に戻って確認しましょう。
現代の会計で簿記と言えば普通は複式簿記を指しますが、この複式簿記においてはひとつの取引を必ず「原因」と「結果」として二重に記帳します。
この記帳をする時に帳簿の向かって左側を「借方」、右側を「貸方」として記帳します。
借方、貸方という言葉の語源は現代の簿記の基礎を考え出したイタリアの金貸しが、相手を「借りた人」、自分を「貸した人」として記帳をしたからだと言われていますが、今では語源などは考える事無くただ単に「左は借方」、右は貸方」と機械的に覚えておけば良いと思います。
この様にひとつの取引を左右に記帳するのを簿記用語で「仕訳」と言い、例えばあるお店で商品を顧客に現金で販売した場合は「(借方) 現金○○円」、「(貸方) 売上○○円」という様に記帳します。
これで「商品を○○円で売って売上が○○円上がった」という取引の記録が記帳されました。
このような仕訳は直接元帳に記帳しても良いのですが、それだともし間違って記帳した場合チェックが大変になります。
そこで取引は一度元帳とは別の帳簿の上で仕訳だけをして、それを元帳に転記するという方法が一般的に行われます。
この仕訳だけをする為の帳簿を「仕訳帳」と言います。
仕訳帳には「単一仕訳帳」と「多桁式仕訳帳」があります。
単一仕訳帳というのはあらゆる取引をランダムに記帳する形式の仕訳帳です。
多桁式仕訳帳と言うのは取引の中でも特に頻繁に出て来る取引に付いてはあらかじめ取引欄を作っておいて、そこにまとめて記帳した上でその1ヵ月の合計額だけを元帳に転記する形式の仕訳帳です。
取引を一度仕訳帳の上で仕訳をしてそれを元帳に転記するという方法は複式簿記の最もオーソドックスな手法で、簿記の学習では必ず一番最初に学びます。
しかし現実の企業においては規模が大きくなり取引量が増えて来ると、取引をいちいち仕訳帳で仕訳をするというのは手間が掛かって現実的ではありません。
そこで現金出納帳や売上帳、仕入帳などの補助簿と呼ばれる帳簿から直接元帳に転記する方法が取られます。
この様に仕訳帳の役割を兼ねた補助簿は「特殊仕訳帳」と呼ばれます。
